iOSDC Japan 2025に参加してきました! – メドピア開発者ブログ

こんにちは。メドピアでモバイルアプリエンジニアをしている王です。
先日「iOSDC Japan 2025」に参加してきました。参加は今年で4回目。毎回、新しい学びと人との出会いにワクワクします。

9/19には DroidKaigiに参加したレポートも投稿しましたが、今回はiOSDC Japanで印象に残ったセッションや現地で感じたことをレポートします。

会場と雰囲気

今年は会場が早稲田大学から有明セントラルタワーホールへ。アクセスしやすくなったこともあり、初日・2日目は現地参加しました。さらに今年は10周年という節目。受付からホールまで活気にあふれ、コミュニティの熱量を肌で感じました。

印象に残ったセッションと感想

今年もテーマは幅広く、初心者から上級者まで楽しめる内容がそろっていました。なかでも強く惹きつけられたのがルーキーズLT大会。発表者の多くが学習を始めたばかりの初学者で、しかも登壇は今回がはじめてという方が中心だったこともあり、既成概念にとらわれない新鮮な視点や挑戦が次々に飛び出しました。コミュニティの未来を感じる、活気ある時間でした。

印象に残ったセッションを具体的な事例や学びとあわせてご紹介します。プロダクトづくりのヒントや、日々の開発にすぐ取り入れられる知見をピックアップしていきます。

AIを活用したレシート読み取り機能の開発から得られた実践知 by 岩名勇輝

資料:
speakerdeck.com

プロポーザル:
fortee.jp

レシートの写真から内容を読み取る機能を、OCRのチューニング描画・処理の高速化で磨き込み、さらにローカルLLMで項目名や金額などの「必要情報」を抽出する実装事例が紹介されました。実務で参考にできるテクニックが多く、ユーザー体験の向上と開発効率の両立に示唆がありました。

一方で、レシートは店ごとに形式がバラバラ。この“ゆらぎ”にどう向き合うかが品質のカギ。最終的な使い心地を左右するのは、認識精度安定したパフォーマンスであることを改めて実感しました。

大規模アプリにおけるXcode Previews実用化までの道のり by ikesyo

資料:
speakerdeck.com

プロポーザル:
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LINE アプリのような超大規模プロダクト(コード 250万行超/Xcode プロジェクト 600以上)で、Static Frameworkを活用しつつXcode Previewsを「実務で使える」水準まで導入していったプロセスが語られたセッション。
規模が大きいほど、起動速度やモジュール依存関係、チーム横断の連携がボトルネックになりがちですが、そこをひとつずつ解きほぐし、プレビューの恩恵(UI開発のフィードバック高速化)を享受できるようにした点が圧巻でした。

メドピアでも、複数モジュールで動くプロダクトを運用しており、開発者体験(DX)を高める環境整備は重要テーマのひとつ。今回の知見を活かし、プレビュー駆動の UI 改善ビルド時間短縮に引き続き取り組んでいきます。

高セキュリティ要件を満たすための iOS アプリ開発 ― MASVS v2.0.0 対応から学ぶ実践知見

資料:
speakerdeck.com
プロポーザル:
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MASVS(Mobile Application Security Verification Standard)v2.0.0の要点と、実プロダクトでの対策の落とし込みが具体例とともに紹介されたセッションでした。
モバイル特有のリスクに対して何をどこまで行うかを考えることの重要性を再認識。機能の速さだけでなく、安全性そのものがユーザー体験を形づくると感じました。



弊社の専門医向け臨床研鑽アプリ ClinPeerでも、MASVS の考え方を参考に、セッション管理/ローカルデータ保護/通信の安全性/改ざん耐性といった観点で整備を段階的に進めています。
セキュリティは一度きりではなく継続的に磨き上げるプロセス。ユーザーの信頼に直結する領域として、今後も優先度高く取り組んでいきます。

App Clip 5年史: 萌動と停滞のクロニクル by log5

資料:
speakerdeck.com

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App Clip のこの5年を、誕生・萌動・停滞・漸進・創意というキーワードで振り返る内容。App Clip は「アプリをインストールしていないユーザーに、必要な一部機能を素早く届ける」ための仕組みで、気に入ればそのまま本体アプリへ誘導できるのが本質的な価値だと整理されていました。

運用面の要点として、使わなければ自動的に削除される(非使用30日で削除)ため、ユーザー側のストレージ負担が残りにくい点も再確認。
またサイズ上限の緩和もアップデートの一つ。iOS 17以降は条件付きで最大100MB(デジタル誘導・iOS17限定等)まで拡大され、よりリッチな体験設計がしやすくなっています(それ以前は 10〜15MB)。


当社のClinPeerではまだ App Clip を導入していませんが、学会会場などでインストール不要で試せる導線を用意できれば、初回体験のハードルを下げ、より多くの方にプロダクトの価値を触れてもらえる可能性を感じました。

まとめ

10周年の熱気に包まれた数日間は、発見と刺激にあふれ、とても幸せな体験でした。たくさんの「面白い」に出会えて胸が躍りましたし、来年もこの空気を味わいに、また戻ってきたいです。

最後に──メドピアではiOSエンジニアを募集中です。ユーザー価値に真摯に向き合い、技術でプロダクトを磨くことにワクワクする方、ぜひカジュアルにお声がけください。


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