こんにちは、とまだです。
Claude CodeとCodex、どちらを使うべきか迷っていませんか?
そこで今回、同じ要件定義のToDoアプリを両ツールで作成し、コード品質を5つの観点から徹底比較してみました。
結果から言うと、それぞれに明確な強みがあることが分かりました。
今回はその比較結果をお伝えしていきます!
なお、この収録を行っている時点では、Claude Codeの性能が一時的に低下していると言われています。
公平な比較ではない可能性があるので、修正されたら改めてチェックしてみようと思います。
忙しい人のために要約
- 同じToDoアプリ要件で両ツールの実装を比較
- コード品質スコアは「Codex 81.0点」「Claude Code 76.8点」
- 保守性とエラーハンドリングで大きな差が出た
- UI/UXの完成度はClaude Codeが優れる
- プロジェクト規模や目的に応じた使い分けが重要
動画では本記事以上に詳しく解説しています!
なぜこの検証を行ったのか
AI駆動開発ツールが次々と登場する中、どれを選ぶべきか判断が難しくなっていますよね。
実際、Google Trendsを見ると、日本でも世界でもCodexの注目度が上昇中です。しかし一方で、Claude Codeも安定した人気を保っています。
そこで今回は、客観的な数値で比較することにしました。
料理で例えるなら、2人のシェフに同じレシピを渡して、どんな料理ができるか比べるようなものです。
果たして、どちらのシェフがより美味しい料理を作れるのでしょうか!
検証方法:同じ要件定義で公平に比較
要件定義の作成
まず、ChatGPTに優秀なプロダクトマネージャーになってもらいました。
ただし、単純なToDoアプリでは差が出にくいかもしれません。
そこで、以下の機能を追加しています。
- 優先度設定(高/中/低)
- 期限設定とカレンダー表示
- カテゴリー分け機能
- 複数条件でのフィルタリング
- 並び替え機能
- テストカバレッジ90%以上
また、ローカルストレージのみ使用する、1ページ完結のアプリにしました。これにより、外部要因を排除して純粋な実装力を比較できます。
実装環境の統一
公平性を保つため、両ツールとも以下の条件で実装しました。
- フレームワーク:Next.js 15.5
- 言語:TypeScript
- スタイリング:Tailwind CSS
- テスト:各ツールが選んだフレームワーク
なお、Claude CodeはOpus 4.1、CodexはGPT-5(推論レベルHigh)を使用しています。
どちらも現時点の最強かしこいモードです。
実装プロセスで見えた3つの違い
実際に作ってみると、興味深い違いが出てきました。
細かい点は動画版に譲りますが、いくつか抜粋させていただきます。
1. 設計アプローチの違い
Claude Codeは段階的に機能を追加していく方式でした。
必要になったタイミングで状態管理やコンポーネントを追加します。まるで家を建てながら設計図を書くような進め方ですね。
一方、Codexは最初に全体設計を固める方式でした。
ドメイン駆動設計を自動的に採用し、レイヤー分離も明確です。
設計図を完成させてから建築を始める、計画的なアプローチと言えるでしょう。
2. ユーザーとの対話スタイル
Claude Codeは指示に忠実に従います。
TDD形式での実装を依頼すると、その通りに進めてくれます。
素直で従順な助手といった感じです。
そして、イメージと違う点があれば後で修正するといった、まさにバイブコーディングという流れです。
対してCodexは、曖昧な部分を積極的に確認してきます。
「インライン編集で良いですか?」「仮想リストは必要ですか?」など、仕様を詰めていきます。
クライアントがエンジニアと話してるようなイメージですね。
サクッと作ってみたいときにはもどかしい気もしますが、ちゃんとしたアプリを作る上では大事なアプローチです。
この違いは、完成品の品質にも影響を与えることになります。
3. テストフレームワークの選択
興味深いことに、選ばれたテストフレームワークが異なりました。
Claude CodeはJest(安定性重視)を選択。
CodexはVitest(最新技術採用)を選択。
通常、AIは古く、良い意味で枯れた&安定した技術を選ぶ傾向があると思っています。
しかしCodexは、より高速なVitestを選択しました。
特に指示をしていないのに Vitest を選んだのは少し興味深いところです。
コード品質スコアの詳細分析
ここからが本題です。
SuperClaudeという品質分析フレームワークを使い、5つの観点で評価しました。
総合スコア
| ツール | 総合スコア | 評価 |
|---|---|---|
| Codex | 81.0点 | 良好レベル |
| Claude Code | 76.8点 | 良好レベル |
どちらも実務で使える品質です。
ここ最近は、Claude Codeの性能が一時的に低下していると噂になっているため、もう少し差がつくかなと思ったんですが、そこまで差はありませんでした。
しかし、項目別で見ると大きな差が出ました。
詳しく見ていきましょう。
保守性・可読性で9点差
- Codex:87点
- Claude Code:78点
Codexはドメイン駆動設計により、責任の分離が明確でした。
将来の機能追加や修正がしやすい構造になっています。
一方、Claude Codeも悪くありませんが、コンポーネントがやや大きめでした。
私の好みの設計としてもCodexが優勢です。
パフォーマンスはほぼ同等
- Codex:75点
- Claude Code:77点
両者ともReactの最適化手法を適切に使用しています。
大きな差はなく、どちらも実用的なレベルです。
セキュリティにやや差
- Codex:82点
- Claude Code:78点
どちらもローカルストレージの暗号化は未実装でした。
また、CSPヘッダーの設定も不足しています。
この部分は人間が補完する必要がありそうですね。
とはいえ、どちらも100点満点中の80点ぐらいは取得しているため、よほどセキュアなデータを扱う場面じゃなければ、そこまで問題ではないでしょう。
エラーハンドリングで16点差!
- Codex:83点
- Claude Code:67点
ここで最も大きな差が出ました。
Codexは安全性を考慮した実装を多く取り入れており、ローカルストレージのデータ破損時の復旧も考慮されています。
一方、Claude Codeは基本的な処理のみで、異常系の対応が不足していました。
個人開発レベルであれば後回しにするようなところもCodexは最初から考慮しています。
後からエラーハンドリングを追加することはよくありますけれども、最初から丁寧に考慮されているのは評価が高いです。
拡張性はClaude Code優位
- Codex:80点
- Claude Code:84点
意外にもClaude Codeが高評価でした。
ドメイン駆動設計を入れていない分でしょうか?
Claude Code の方が柔軟にカスタマイズしやすいという評価になりました。
小規模プロジェクトではこの柔軟性が活きるかもしれません。
UI/UXの完成度比較
数値では表れない、見た目と使い勝手も重要ですよね。
Claude Code版のUI
Claude Codeが作ったUIは以下のような特徴を持っていました。
- ダークモード自動対応
- カラフルな優先度表示
- 直感的なカレンダーピッカー
- リアルタイムフィルタリング
特に指示していないのに、洗練されたUIが完成しています。
Codex版のUI
一方、Codexのものは機能重視でした。
- モノトーンでシンプル
- 内部値が表示される箇所あり
- カレンダー入力が分かりにくい
- カテゴリー色が反映されない
機能は完備していますが、UIの完成度は一歩劣ります。
AIが作るUIにはそこまで期待していませんが、個人的には Claude Code の方が好みです。
実装時間とトラブル
実装にかかった時間も比較してみました。
Claude Codeは約25分で完成。
スムーズに実装が進み、大きなトラブルはありませんでした。
Codexは約40分(トラブル含む)。
Vitestがサンドボックス環境で動作せず、CLI版への切り替えが必要でした。
ただし、これは環境の問題であり、ツール自体の欠陥ではありません。
使い分けの指針
では、どう使い分ければいいのでしょうか。
ここまで見てきた個人の感想ですが、まとめてみます。
Claude Codeが向いているケース
まず、小〜中規模の個人開発にはClaude Codeがおすすめです。
素早くプロトタイプを作りたい時に最適ですし、UI/UXを重視する場合も良い選択です。さらに、カスタムコマンドやサブエージェントも活用できます。
ただ冒頭でもお伝えしましたが、この収録をした2025年9月上旬時点では、Claude Codeが一時的に性能が低下していると言われています。
そのため、今後改善される可能性はあるでしょう。
実際、性能低下が発生する前は、大規模の開発でも特に問題はなかったので、そこまで気にする必要はありません。
Codexが向いているケース
一方、実務レベルの大規模開発にはCodexが適しています。
保守性とエラーハンドリングを重視する場合におすすめです。
また、チーム開発で長期運用する場合も、Codexの設計が活きるでしょう。
普段ChatGPTを使っている方にも馴染みやすいはずです。
結局どっちを選べばいいの?
結論、今はどちらでも大丈夫です!
今回はCodexの方が有意でしたが、Claude Codeの品質改善によって性能が逆転することもあり得ます。
また、学習モデルのアップデートによってコロコロ変わるでしょう。
他にも、性能には見えないコミュニティの差もありますからね。
現状だと圧倒的にClaude COdeの方がコミュニティは発達していて、情報も多く、有志で作られたツールも普及しています。
そして大事なのは、一つのツールに依存せず、状況に応じ使い分けていくことだと思っています。
実際、私は今 Claude CodeとCodex両方を使っています。
私もQiitaやX、YouTubeで最新情報を発信していきますので、キャッチアップのお手伝いをさせていただきます。
より詳しい比較は動画で
今回の検証では、実際の実装過程も含めて 40分以上の詳細な比較を行いました。
YouTube動画では以下の内容も公開しています。
- 両ツールの実装過程をリアルタイムで確認
- UI操作の実演と使い勝手の比較
- トラブル対応の様子
- 品質分析の詳細な解説
実際の画面を見ながら理解したい方は、ぜひ動画もご覧ください。
ちょっと宣伝:Codexを体系的に学びたい方へ
今回の検証でCodexの実力を実感された方も多いのではないでしょうか。
もしCodex CLIを本格的に活用したい方は、Udemy講座も用意しています。
【Codex CLI/IDE】実践レベルのアプリ開発で学ぶバイブコーディング!
この講座では以下を学べます。
- カスタムコマンドの作成方法
- MCP連携による外部ツール統合
- Supabase や Playwright で設定・テストの自動化
- 本格的なマークダウンプレビュー付きのメモアプリを実装
体系的に学びたい方は、こちらもチェックしてみてください。
なお、Claude Codeの講座も出していますので、よければサイト限定のクーポンもご覧ください。
まとめ
今回の検証で、両ツールの特性が明確になりました。
コード品質ではCodexが優位でしたが、UI/UXではClaude Codeが優れていました。しかし重要なのは、どちらが優れているかではありません。
プロジェクトの性質や自分のワークフローに合わせて選ぶことです。
小規模で素早く作るならClaude Code。大規模で堅牢性を求めるならCodex。両方を使い分けることで、開発効率は最大化できます。
みなさんも、ぜひ両ツールを試してみてください。そして、自分に合った使い方を見つけてくださいね。



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