Windows10のスタートメニューレイアウトはタイル形式でしたが、Windows11ではピン留め形式に変更されました。また、スタートメニューレイアウトのフォーマットがXML形式からJSON形式に変更されています。
Windows10のスタートメニューレイアウト構成をIntuneの構成プロファイル管理されている方は、デバイス構成プロファイルの「スタートメニューのレイアウト」から設定されていたかと存じます。同じ設定項目でWindows11のスタートメニューレイアウトを構成しようとしてもフォーマットの違いにより設定が行えません。
本記事では、Windows11でのスタートメニューレイアウト構成をIntune管理で制御する方法について記載します。
前提条件
以下を想定しています。
- Microsoft Intuneライセンスがあること
- Windows端末の利用者に上記ライセンスが適用されていること
- Windows端末はHomeエディションを除く、ProやEnterprise、Educationのいずれかであること
- Windows端末は、Intune登録済みでMDM管理下にあること
作業手順
スタートメニューレイアウトのエクスポート
Intune上でスタートメニューレイアウトを管理するには、スタートメニューレイアウト構成のファイルが必要です。まずは、Windows11の作業用端末を用意して、以下のように必要なアイコンを配置します。

次にPowerShellで以下コマンドを実行し、スタートメニューレイアウト構成をファイルとして出力します。
Export-StartLayout -Path layout.json

構成プロファイルの作成
Microsoft Intune管理センターを開き、[デバイス]-[Windows]-[デバイスの管理]-[構成]-[ポリシー]タブの[作成]-[新しいポリシー]をクリックします。

プラットフォームは[Windows10以降]、プロファイルの種類は[設定カタログ]を選択して[作成]をクリックします。

プロファイルの名前を入力し[次へ]をクリックします。



事前に用意したファイルをアップロードするとJSON値が記載されます。[次へ]をクリックします。

スコープタグ、割り当て、レビューと作成タブの画面は割愛します。構成に問題がなければ[作成]をクリックします。
適用状況確認
作成したデバイス構成プロファイルをクリックすると適用状況が確認できます。


端末がオンライン状態であれば8時間ごとに同期されます。定期的にレポートを参照し反映状態を確認してください。
利用者によるピン留めの編集
編集の禁止
利用者側によるピン留めの編集そのものを禁止する方法はありません。
一時的に編集はできますが、再ログインするとIntune側で定義したレイアウト構成にリセットされるため、利用者の編集状態を維持する事は出来ません。
編集の許可
Intune側でスタートメニューレイアウトのデバイス構成プロファイルの割り当て対象から該当端末を除外することで、Windows既定の動作に戻すことが出来ます。
これにより、利用者がピン留めの編集後、再ログインしてもリセットされない状態にできます。
おわりに
スタートメニューレイアウトのピン留めを組織全体で統一したい場合にご参考にしていただければ幸いです。
デバイス構成プロファイルを使って様々な設定が組めますが、利用者に許容しても良いこと、強制しなければいけないことの優先順位を決め、1つ1つ確実に処理をしていくのがガバナンス統制の近道だと思っています。
すべてを一括で適用しようとすると、現場の混乱や想定外の影響を招く可能性もあるため、段階的かつ優先順位を明確にした対応が肝要です。
コメント