Kaigi on Rails 2025で登壇してきました – joker1007’s diary

今回のKaigi on Rails 2025で登壇の機会を頂いたので、話をしてきました。

トーク内容は今改めてServiceクラスについて考える 〜あるRails開発者の10年〜です。

speakerdeck.com

ちなみに真面目にインデックス作るの面倒臭いのでURL直じゃないと参照できないんですが、Github PagesにHTML版があります。
資料中のリンクが直接クリックできたりするので、その辺り触りたい人はこちらもどうぞ。

http://joker1007.github.io/slides/kaigi_on_rails_2025/slides.html

使い古されたネタなんですが、ある程度バックグラウンドがある自分がベテランポジションとして話すことには意味があるかなあと思って改めて話をさせてもらいました。

実際言いたかったこととしては、Serviceクラスをフックにしつつ、チーム開発における共通認識の重要性とプログラマーが向き合うべき命名と設計について言いたいことを言わせてもらう、みたいな時間になりました。

諸先輩方には戦ってきた道程への共感を、業界の新人の皆さんには心の内に留めておいて欲しい「真実に向かおうとする意志」を伝えられればと思って話を作っていきましたが、懇親会で頂いたフィードバックから概ね狙った通りに話せたかなと感じています。

タイムテーブル解説回の時に某選考委員の方から、1日目のトリに配置したので実質初日のクロージングキーノートぐらいの良い話を期待してますとプレッシャーをかけられていたので、その日のトークで関係がありそうなセッションに出席してスライドの中に散りばめたり、話の中で言及できる様にしていました。おかげで直前まで資料弄る羽目になりましたが、真剣に考える時間が増えたので結果的に良い方向に消化できたと思います。

今回、久しぶりにRailsコミュニティで長めのトークを話しましたが、やっぱり気合入れて登壇してフィードバックが貰えるというのは良いものですね。特にプレッシャーがかかるタイムテーブルのおかげで熱が残ってる間に懇親会に移動できたので、本当に多くの人が自分を見つけては感想を伝えてくれました。本当にありがとうございます。まあ、めちゃくちゃ色々な人と話しをした分、後から気付いた疲労も凄かったですが……w

一参加者として

moroさんのキーノートについては、後で話すとして、その他のセッションについて。

今回、Day2のIntroducing ReActionView: A ActionView-Compatible ERB Engine / Marco Roth | Kaigi on Rails 2025がお気に入りのトークでした。
ActionViewって今迄余り省みられてなかったというか、皆JSの方に意識が向いてしまってた中でHotwireとTurboシリーズのエコシステム改善に目を向けて、HTML-awareなERBパーサーから作り込んであんな映えるデモまで持ってきた実装力が本当にクールでした。Rails Worldなどに行く余裕が無い人も一杯居ると思うので、日本に来て話をしてくれてありがとうという気持ちです。

後、高橋会長のRailsアプリケーション開発者のためのブックガイド / Masayoshi Takahashi | Kaigi on Rails 2025は、情報量が凄過ぎるし自分がまだまだ勉強しなければいかんなーと思うことが余りに一杯思い起こされて圧倒される感じでした。高橋メソッドのオリジナルはやっぱ勢いが違うw

実は、moznionさんの話は聞きたかったんだけど、裏番組になっちゃったので資料・動画待ちですね。

Samuelさんのクロージングキーノートも、作ってるものの幅の広さに圧倒される話だった。Fiberの改善から始めてあそこまでエコシステムを作り上げてるのは尋常じゃない。RubyKaigiで登壇されてた時に絶対Kaigi on Rails向きだよなーと思ってたんで、それが叶って良かった。自分もRails方面で手動かせる余裕があればTrilogy入れてFalcon化とかに突っ込んでみたいんだけどなあ……。(まあ言い訳ですね)

CFPの裏側

資料にもちょっと記載してますが、今回の登壇の一番直接の切っ掛けは福岡Rubyist会議04の懇親会です。

実際のところ、こういう話や設計についての考え方なんかは飲み会でしばしば発生してまして、もう10年以上もRubyコミュニティに居ると何度もやったよねー、という話ではあります。

なので、自分としては改めて自分が話さなくても別に良いかなーと思ってました。しかし、サブタイトルとして入れた様に10年も仕事してると立場も変わって人を監督したりアドバイスしたりということがどんどん増えてきました。そういう中で、大事なことは何度も繰り返し伝えないと、そんな一発でどうにかなる様なことばっかりではないよなーということが分かってきました。という訳で、飲み会であの時は良い話が出来たなーで終わらせるのは流石に勿体無いだろうと思い直し、CFPに応募しようと決めました。
ただ、去年のタイミングだとCFPの時期が噛み合わなくて、1年ズレたという感じですね。締切直前の関西Ruby会議でも結構力を貰った感じです。

今回の自分の話は、去年の島田さんのキーノートや今年のmoroさんのキーノートと大体同じことを言ってるつもりです。着目している箇所は違うし伝え方も違うけど。

koicさんと懇親会で話してた時に、皆繋がってて同じことを伝えようとしてるよね、と感想を貰ったけど全くその通りで、伝わる人にはすぐ伝わるもんだなーと思った次第です。

昔は、Web業界の仕事自体が少なかったのもあって職場に先輩とか居なかった一方で、各地で勉強会がバンバン開催されており自分もRails勉強会Tokyoなどでmoroさんに何度も相談させてもらったことを覚えています。自分でネタを持ってきて自分の考えをまとめて発表してみて議論するっていう機会があの時に何度も経験できたのは、幸運だったなーと今になって思います。やっぱ言語化して誰かと議論するって結構大事なんですよね。更に懇親会でお酒があると勢いがついて更に話し易くなることもあるし、人間一緒に飯食えばなんか仲良くなれる感じがするので、ああいう時間は振り返ってみるととても大事だったなと思います。

今は職場に大勢仲間が居る環境も珍しくないし、相談に乗ってくれる上司も居るので、今回のKaigi on Railsで受け取ったことを色々な人と話をして言葉にしていってもらえると、きっと役に立つ時が来るはずです。そういう飲み会で発生するイイ話みたいなものをカンファレンスの場に引っ張り出すというのが裏テーマの一つと言えたかもしれません。(別に酒を飲めという話ではないことに注意。酒は個人の趣味・嗜好なので)

自分も所謂アーキテクトとして仕事をする様になってきて、システム全体をデザインし、成長の方向性を定め、修復と再構築を繰り返して継続的にソフトウェアを育てる、ということの難しさがやっと分かってきたかなあという感じで、まだまだ入口に立ったばかりです。学ばなければいけないことが山ほどあって大変ではありますが、一緒に悩んでいきましょう。

来年は渋谷ということで、また次のKaigi on Railsで!




Source link

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。